今ある収納を生かしつつ場所により新設する
春はお子さんが進級や進学を迎え、年末同様荷物の大整理が発生します。
子どもの成長と共に増える道具類を眺めて、自宅内の収納不足にため息をつく、などということも起こりがち。
この機会に、リフォームで家中の収納計画を見直してみてはいかがでしょうか。
取り掛かりとして、今ある収納がうまく使えているかどうかを振り返ってみるといいかもしれません。
奥行きが深く仕切りが少ない押入れには、効率よく物が収まっていますか?
手の届かない天袋はちゃんと生かされているでしょうか。
例えば、引き戸を天井いっぱいの高さの折り戸に交換すれば、
扉を全開にできて中身が一目瞭然となり、物の出し入れもラクになります。
このように、今ある収納のバージョンアップをはかると共に、
収納を一から作り変えることでさらに暮らしやすい家になります。
そこで次は、場所別にあると便利な収納例をご紹介。
リフォームは面積が決まっている中での改変になるので制限が生じますが、
間取りの工夫などで実現できる場合もあるので、積極的に検討してみてください。
玄関収納をしっかり作るといいことたくさん
玄関は、土間を広くして自転車を置けるようにしたり、土足で入れるクロークを設けたりするのがトレンド。
クロークを設ける場合は、クローク内から室内へとアクセスできる裏動線を設けるのがポイント。
クローク内にオープン棚を設けて靴を収納すれば、扉の開け閉めが不要でサッと出かける支度や片付けができます。
上着を掛けられる場所があればベスト。
ベビーカーや外遊び用のおもちゃをしまえるゆとりがあると、なお便利です。
生協などの宅配の箱も、ここに定位置をつくるケースがよくあります。
家族それぞれが一区画を所有する持ち物専用ロッカー
幼稚園バッグやランドセル、上履き入れなど、子どもの道具は種類が多く、
部屋に置くと乱雑になりがちで管理も大変です。
そこで、玄関の近くにロッカーを置くアイデアがあります。
家族一人に一区画を割り当て、自分のものは自分で管理するように仕向ければ、親の負担も減らせます。
忘れてはいけないものは必ずそこに入れるなど、子どもの意識づけのきっかけにもできそうです。
ただし、ロッカーの中は雑然とした印象になることが避けられないので、目立たない場所に設置するのがベターです。
外出前に持って出るものをまとめて置いておけるので、大人にとっても重宝です。
リビングにあると助かる収納あれこれ
新築時や購入時に見落としがちなのは、リビングの収納。
子どもをリビングやダイニングで勉強させる家庭では、いちいち個室から学習の道具を持ってこさせるのも面倒。
そこで、学習用品をしまえる収納があるとスムーズです。
文房具は細かいものが多いので、それぞれに定位置が決められるように工夫するのが、乱雑にならないコツのようです。
また、就学前や低学年のうちは個室よりも家族の側に居られるリビングで遊ぶことが多いので、
いつの間にかリビングにおもちゃが散乱してしまうことも。
それは、おもちゃ専用の収納を設けることで解決します。
ポイントは、子どもが自分でしまいやすいような作りにすること。
細かい分類はせず、放り込めるタイプの方が小さい子には簡単で、やる気が出るようです。
キッチンをスタイリッシュに使いやすくする収納
オープンキッチンが増えるに従い、キッチンにパントリーを設けることも主流になってきました。
箱買いした飲料や食材、大きな鍋や調理器具、普段使わない食器類などをパントリーにしまえると、
キッチンをいつもすっきりした状態に保てます。
様々なサイズ・形状のものをしまえるように、棚の奥行は浅い場所と深い場所、両方用意すると便利。
棚の高さも自由に変化できる「棚柱」式にする人が多いようです。
広さは、ゴミの一時置きができる程度のゆとりがあると便利。
パントリー内に勝手口があるとゴミ出しが楽に行なえ、
表からドアが見えないので生活感が出にくいのもいいところです。
また、背面収納を引き戸で隠す方法もメジャーです。
手持ちの食器棚がリフォーム後のインテリアにそぐわない場合も、この方法は有効。
リフォーム工事で引き戸だけを作ってもらい、後から収納家具を購入して設置すれば、コストダウンがはかれます。
引き戸を上から吊るタイプにすると、床にレールがないのでお掃除もしやすくなります。
冷蔵庫も引き戸内に置くケースもありますが、使用頻度が高い場合は邪魔になり、
結局は開けっ放しになっている例もあるので、慎重に検討した方がよさそうです。
リフォームで暮らしをバージョンアップ
住まいの機能を向上させることは、リフォームの大切な役割。
暮らしに即した収納につくり変えることで、片付けやすく散らかりにくい住環境が手に入ります。
新生活にふさわしい住まいにするために、まずは信頼できる住宅会社に相談することから、始めてみてはいかがでしょうか。